Translate

2016年9月30日金曜日

噂の?マーゲイトに行ってきた

2016年春夏旅行記第3弾は、マーゲイトへの日帰り旅行です。

もう全然嬉しくもなんともない誕生日ですが、まあ夏だし、休みを取ってどっか出かけるにはいいきっかけということで、今、巷で(どこの巷かわからんけど)何かとこの地名を耳にすることが多くなってきていたケント州のマーゲイトMargateに日帰りで行ってきました。ケント州は、日本で言ったら千葉県みたいな感じでしょうか。そういえばケント州出身のベンの友達ピートは、千葉県出身って言われても納得するような雰囲気があるわ……。何はともあれ、マーゲイトはつい最近まで全然知らなかった町ですが、友達から「最近マーゲイトに行って来て…」という話を聞いたり、今度マーゲイトに行くんだと言うと「あーマーゲイト、いいよねー」と言われたりすることが何度かあり、よく知らないけど期待は高まるばかり。海辺の町っていうだけでちょっとワクワクするものがありますしね。というわけで、張り切ってアド街っく天国に出かけたのです。

ロンドンのセント・パンクラス駅から電車で1時間半〜2時間。グレートブリテン島の南東の端っこ、カンタベリーとかドーバーに近い場所です。このところずっとお天気がよかったのに、なぜかこの日に限って雨の予報、しかもけっこう激しく降りそうな感じで意気を削がれましたが、とりあえずマーゲイトに到着したお昼の時点で空はどんよりと灰色の雲に覆われながらも、雨は降っていませんでした。しかし駅に着いた途端に異臭が鼻を突き、これが延々と街中まで漂っている。どうやら海岸付近の腐った海草の臭いが海風にのって街全体に広がっていたようなんだけど、やーーー臭いのなんのって。そして駅の近くにそびえ立つこのビルが何か異様な雰囲気を放っている。ほんとにここは最近注目のヒップなおしゃれタウンなのか!?

そんな懸念を抱きながらも、街の中心地に向かって歩を進めると、マーゲイトの象徴?でもある遊園地「Dreamland」および、さびれた海辺の観光地にありがちなゲーセンやアイスクリーム屋、ウェザースプーン系パブ*、フィッシュ&チップス屋、おみやげ屋などが軒を並べる通りに出た。この寂寥感なつかしー。デヴォンにいた時によく見たわー。
*英国全土にフランチャイズ展開するパブ。最近ロンドンではビール1パイント£4〜5は下らないが、ウェザースプーン系のパブなら平均£2.5〜3.5と、とにかく安いのが特徴。

今はなきWOOLWORTHSの残骸がいまだこのように見られるのもマーゲイトならでは
しかしこの通りを抜けると、ユニークなショップやカフェなどがちらほら目につき始め、徐々に噂のマーゲイトの中心へ。お腹がすいたのでまずはランチしようということになり、近くにあったGreedy Cowというカフェに入ってみました。ベンはチーズトーストサンド、私はなんとなく気が向いてビーフバーガーをオーダー。そしたらこれが大当たり!ここ何年かで食べた中で一番のバーガーでした。こっちのグルメバーガーって、素材重視で素朴なのはいいけどちょっとボソボソっとしていたり、イマイチ味が物足りなかったりすることが多いのですが、ここのバーガーはかなり好みのテクスチャー&ソース。チーズもバンズも、そしてビートルートも効いてておいし〜♥
付け合わせのコールスローもうまかった
ランチの後は街を散策。私たちはどこへ出かけても見る店はいつも同じ:古本屋、レコード屋、チャリティショップ、ヴィンテージショップ。そしてマーゲイトはこれらの宝庫、というと大袈裟だけど、レコード屋以外はけっこう充実していて、結局全部見切れませんでした。事前にベンが下調べしていたTransmissionというレコード屋にも足を運んでみました。ここは以前ロンドンのラフトレードで働いていた人が今年オープンした店らしく、特にカルト映画のサウンドトラックや日本盤のレコード、日本のアニメや古いドラマなどのレコードが充実、懐かしアニメのフィギュアやオモチャなんかも置いています。日本人の私から見ると「これはディスクユニオンのセールラックで仕入れたんでは……」「中野ブロードウェイから仕入れたんでは……」なんて思っちゃうものがいっぱいだったけど、こっちの人にとっては、きっとかなりユニークでレアなコレクションに違いない。カルト映画ファンのベンも、サウンドトラックを中心に見るものがいっぱい。いわく、値段も平均と比べてかなりリーズナブルとのこと。おそらく昔のツテから在庫処分的なシロモノを入手できて、たくさん蓄えているのでは、と。

ところでこのTransmissionが位置しているNorthdown Roadという通りは、ヴィンテージショップなどが集まっている中心地から少しだけ外れているのですが、ここがかなり未開発の通りで、あからさまに突然雰囲気がガラッと異なる。怪しいカルト宗教だか何かの広告が貼り巡らされているよろず屋みたいな店とか、営業しているのかしていないのかよくわからない店とか、とにかく終わってる感がハンパない店が並んでいて、ガラのあまりよろしくなさそうなジャージ姿の人とすれ違ったりする。そんな中、ベンが「わあ、プライベートショップだ。いまだに見るなんて」と言うので何かと思ったら、確かに店頭にそっけなく「Private Shop」とだけ書いてあるけれど中が全然見えなくなっているお店がある。実はこれ、いやらしい中年男性(若者もいるのかもだけど)がこっそり足を運ぶアダルトショップなんだそう。昔はあちこちにあったらしいけど、今では滅多に見かけないそうで、私も初めて見ました、プライベートショップ。日本でいうと田舎の街道なんかでいまだに時々見かける「大人のオモチャ」とか書いてあるお店のようなもんかね(それよりずっと控えめだけど)。とまあ、そんなお店さえも残っているようなこのNorthdown Roadにあるレコード屋さん、きっと家賃が安かったに違いない。とはいえ、今どきのポッシュなオーガニックっぽいカフェだかベーカリーも1軒あったし(おそらく最近できたのでしょう)、これからどんどん新しい店に入れ替わって、次に訪れる時にはまた全然雰囲気が変わってるかもしれないですね。

古びた店舗の窓越しに、こんなきれいな妖精のような猫ちゃんを見つけました
レコード屋の後は、そこからそう遠くない場所にあるマーゲイト名物のシェル・グロットへ。シェル・グロットとはなんぞやというと、簡単にいえば、無数の貝殻で埋め尽くされたミステリアスな地下洞窟(および史料館)です。何がミステリアスなのかというと、この洞窟は1835年に界隈で作業していた親子によって発見されたらしいのですが、誰がいつどんな目的でこれをつくり上げたのかは、いまだに不明なのだそう。洞窟の長さは21mほどとそれほど長くないのですが、総面積190平方メートルにも上る壁や天井が、なんと約460万個もの貝殻を用いたモザイクで覆われていて圧巻。いつの時代につくられたのか、全く手がかりなしというのも不思議というか、ベンの言葉を借りれば「なんだかすべてでっち上げのような気も」しないでもないけれど(笑)、それにしたってこれだけのものを作り上げるには相当の時間と労力が必要なはずなので、やはり溜息ものではあります。



この施設の前オーナーが、マーゲイトの海岸で拾った貝殻を使って作ったという50センチ〜1メートル四方ぐらいのモザイクアートが飾られていたんだけど、たったこれだけの大きさの貝殻モザイクを作るのに、まず貝殻を集めるのに何ヵ月もかかり、制作にさらに何ヵ月だか1年だか(正確な作業所要時間を忘れてしまいました!とにかく長い時間)かかっていて、そう思うとこの洞窟アートにどのくらいの人数が関わって、どのぐらいの期間を要したのか……考えるとちょっと気が遠くなります。

この後は街の中心地に戻って、閉店時間までチャリティショップなどをチェック。その間についにザーッとお湿りがあり、ショップの店員さんも「今日は雨の予報だったのになかなか降らないから、今か今かと思っていたけど、ついにきたわね」なんて言っていたんだけど、この雨も幸い長く続かず、私たちも濡れずに済みました。その後、喉の渇きを潤すべくパブでとりあえず一杯やってから駅の方へ戻り、やはりマーゲイトに来たからには覗いておきたいDreamlandへ。このマーゲイト名物のすてきな名前の遊園地は入場無料で、乗り物ごとに料金を払うシステム。浅草の花やしきを思わせる(それよりもショボイ&小さい)遊園地、覗いてみたらだんだん何か1つぐらい乗り物を試したいという気分になってきて、観覧車にでも乗ろうという話になったんだけど、いざチケットを買おうとしたら、なんと屋外エリアはまもなく閉園、その日のチケットの販売は終了とのことで、結局乗れませんでした。ガッカリ。


屋内のゲーセンなどはまだ開いていたので、こちらもついでに覗いてみると、「ローラーディスコ」というローラースケート場(のディスコ)が。これ欧米では80年代に流行ったっていうんだけど、日本にもこんなのあった?
時間があったら私もチャレンジしたかった!
消化不良のままDreamlandを後にし、帰りの電車まであと1時間半ほどというところで、Masala Gateというインド料理店にてディナー。うん、普通に美味しかったです。イギリスではよっぽど見るからに怪しい店じゃない限り、インド料理はあまりハズレなしですな。

というわけでマーゲイト、満喫しました! お天気もギリギリ持ったし。おしゃれでレトロな雰囲気と、Northdown Roadに代表されるような古い発展途上の町並み、そしてさびれた海辺の町にありがちな、やさぐれた終末感漂う雰囲気が入り交じっているのがマーゲイトの魅力だと思いました。そういえば写真撮らなかったけど、住宅街を歩いていたら、小さな緑地にナゾの掲示板?だか相談箱のようなものが設けられていて、「怒りや不満がある人は、紙に書いてここに投書してください。相談や解決などは大方できませんが、ひとまず私たちは耳を傾け、それについて考え、話し合います」みたいなことが書いてあり、カルト宗教かやや狂信的なコミュニティみたいな絵が脳裏に浮かんで、モヤモヤっと歯がゆい、そしてちょっぴり薄気味悪いフィーリングをもよおしました。「私たち」とは一体誰なのか!? そんなところもマーゲイトらしいという感じがします。また行きたいですね。今度こそはDreamlandで観覧車に乗りたいです。
Love Laneという可愛らしい名前の通りがあったので、記念に一枚。
しかしなかなかうまく撮れないでいるベンに向かって
「タテ位置で撮ったら?」と提言している渋い顔の私。
マーゲイトにはターナー・コンテンポラリーという、
英国で最も愛される画家、ターナーにちなんだ
大きなアートギャラリーがあります。画家のターナーは
生前、愛人に会うべくマーゲイトをよく訪れていたそうで、
この貝のモチーフでつくられた女性像は、ターナーの愛人の像だそうです。
この像が立つハーバーで逢い引きしていたらしいですよ。
帰る前に見たサンセットもきれいでした
お店情報
The Greedy Cow (カフェ)
Transmission(レコード&アート)
Shell Grotto(地下洞窟&史料館)
Dreamland(遊園地)
Masala Gate(インド料理)


■today's disc:Dreamland/B-52's
Dreamlandって曲なかったかな〜と検索したけど、コレというのが見つかりませんでした。B-52’sのこの曲も、個人的にはほとんど聴いていない90年代のアルバムからの曲でいまひとつな感じです。ちなみにSkull TennisにもDreamlandという曲がありますのでよかったら♥

2016年9月14日水曜日

ボンジュール、パリ!

2016年春夏旅行記の第2回は、おフランスのおパリでございます。

パリは大学生の時にバックパック旅行で初めて訪れ、数日滞在して以来のご無沙汰。日本でかつてよく紹介されていたガーリーなパリジェンヌのライフスタイルとかファッションとか、「アメリ」的な雰囲気って、可愛いなーとは思うんだけど個人的にどうもそこまでしっくりこないので、長い間そんなに惹かれてなかったんだけど、フレンチポップスとかシャンソンとかガレージとか音楽的には気になるものがいっぱいだし、何よりパリの日本食はレベルが高いという噂。そんなわけでこの数年は「んーーーなんか今改めて、おパリ行きたい!」と、パリ熱が高まっていたのです。しかも去年日本に帰った時に、グラフィックデザイナーでアーティストの友達のひさえちゃんが「来年パリで個展する予定」というので、おー、それならそのタイミングでひさえちゃんに会いがてら、パリ行ったるで!と意気込んでいたのでした。しかしフランスはご存知のとおり昨年からテロ事件が続き、ずっと厳戒態勢。しかも最近では洪水に見舞われたり、何かと災難続きで日本からの旅行者もだいぶ減っている様子。ひさえちゃん個展どうしたかなあ、取りやめてても不思議じゃないけどなあ、などと思っていた矢先にご本人から「個展やります」とメールが。おお!それならほんとに行ったるで!というわけで、6月アタマにベンともども、3泊4日で花の都おパリへと赴いたのでした。

ユーロスターも今回初めて利用したんだけど、日にちと時間帯を選べばめっちゃ安く予約できるんですねこれが。ロンドンからパリまで一人片道£29。ウェールズに行くより安いさ!ロンドンのセント・パンクラス駅でイギリス出国&フランス入国手続きを一度に済ませてしまうので、パリ北駅に到着した後はすぐにそのまま街へと繰り出せます。

今回はAirbnbを利用して、パリ東側、メトロのBuzenval駅からすぐ近くのフラット(フランス語だとアパルトマンって言うのかしらん)に滞在しました。ロンドンでいったらちょうどうちの近所のようなエリアじゃないか?という感じで、何か妙に落ち着く。雰囲気のある古い建物内の使い勝手のいい部屋で、まさに東京のワンルームマンションを思い出させるコンパクトなつくり。

オーナーのカップルも親切でフレキシブルに対応してくれてとてもよかったのですが、初日の土曜の夜、寝入りばなに隣の部屋の住人とその友達らが帰ってきてパーティーを始め、めっちゃうるさいダンスミュージックと、それ以上にうるさい話し声が途切れることなく、臨場感あふれすぎなボリュームで筒抜けに響いてきて、あまりのうるささにベンはもちろん、普段はちょっとした音では滅多に目を覚まさない私もすっかり起こされ、以後全然眠れなくなってしまったという……。ベンはよく自宅でも、週末の夜中に外で騒いでる人たちがいてうるさい時、いわゆるホワイトノイズ(テレビのサンドストームのような音)を流して騒音を遮るのですが、今回もYouTubeでホワイトノイズを流して対応しようとしたところ、これでも太刀打ちできないぐらい、まーーウルセーのなんのって(しかしYouTubeで数時間バージョンのホワイトノイズが見つかるのかーと感心していると、ベンいわく「他人の騒音に頭を悩ませるのは世界共通の問題だから、親切な人がアップロードしてくれてるんだよ」と。納得)。翌朝はなるべく早めに行動開始して蚤の市に行こうと思っていたので、午前5時を回った頃にはもう睡眠を完全に諦め、7時ぐらいに起床。その時点でもお隣のパ〜リ〜は全然終わることなく、相変わらずものすごいデカイ声で喋っていて、結局これが午前9時ぐらいまで続いたのです!! さすがに呆れたけど、出かける準備をしながら私たちもデカイ音でパンクとか流して彼らに対抗(笑)。いやーほんとまいったわ。

と、睡眠ほぼゼロでスタートした日曜日、まずは名物の蚤の市へ。パリの蚤の市をネットで検索したら、クリニャンクール、ヴァンヴ、モントルイユが3大スポットとして紹介されていたんだけど、どこも中心地からは外れた場所にある。モントルイユは宿泊先から歩ける距離のようだったけど、扱っているのは衣類がメインで、バッタものとかも多そうな感じ。最大規模のクリニャンクールはレビューが賛否両論、しかもメインで扱っているのは家具とか大物のアンティークらしいので、このためにわざわざ遠出するのもなあ、ということで、いろんな種類のアンティークが見つかりそうなヴァンヴに的を絞りました。

地下鉄を乗り継いで、最寄駅のPorte de Vanvesへ。途中、車中からセーヌ川が眺められ、洪水は治まっていたものの、確かに水位がかなり上がっているように見えました。マーケットは一見、思ったより規模が小さいかなーと思っていたら、道沿いにいつまでも延々とストールが続き、かなり広範囲にわたっていました。ありとあらゆるものがあって、ふらふら見て歩くだけでも楽しい。





午後1時ぐらいにはクローズしてしまうので、早足でひと通り見て歩き、小銭で買える雑貨をいくつか購入。お腹もすいたし睡眠ゼロで眠気に襲われ始めた私たちは、その後いったん宿に戻ることにしたんだけど、その前に謎のトイレ体験が……。

帰り道にトイレに行きたくなったベン。マーケット付近にあった公衆トイレは壊れてて閉まってるし、界隈にあるたった1軒のカフェはトイレだけ借りに入るのはやや気まずい雰囲気(私だったら断って入っちゃうけど、ベンはこういうのけっこう苦手)。しかし駅の近くにもう一つ無料の公衆トイレを発見。こちら電車の中にあるトイレのような感じで、ドアの開閉が自動の個室。ともあれ見つかってよかったねー、とトイレ待ちの列に加わったまではよかったんだけど、1人が用を足して出て行ったと思いきや、ドアがそのまま開きっぱなしで、しかも次に並んでいる人が入って行く様子がない。どうしたんだろうと思ってジロジロ見ていると、私たちの視線に気づいたその人が「1回の使用ごとに清掃が入るので、それが終わるまでは入れない」と言う。そうこうしているうちにやっとドアが自動で閉まり、続いてゴゴーーーッと散水しているような音が中から聞こえてきた。しかしこのトイレ、けっこう大きい。わかりやすく言うと広い浴室を機械で丸ごと洗浄してるみたいな感じ。一人使用するごとに便器だけじゃなくてトイレの内部全体に水を浴びせて洗うって、いくら衛生管理といっても、ものすごく無駄が多くないか……?

と、呆気にとられているうちにやっと洗浄が完了、並んでいた次の人が中へ。その後、しばらくして出てきてそそくさと立ち去り、やっとベンの番。しかし待てど暮らせどドアが閉まらない。恐る恐る中に足を踏み入れてみても、何も起こる様子がない(この後の記憶が少々おぼろげなんだけど、ボタンを押してドアを閉めたような……でも結局何も起こらなかったような……)。な、なんなんだーーー一体! もうこの時点でベンの堪忍袋の緒が切れていまい、遠いけど家に帰るまで我慢すると言い張って、その場を立ち去ることに……。

なぜドアが閉まらなかったのかはいまだ不明ですが、後でトイレについて検索してみたところ、同じような体験をした日本人の方(この方はもっと大変な目に遭われてましたが笑)のブログがあったので、こちらにリンクを貼っておきます。パリに行かれる方は一読をおすすめします笑。

さて、アパートに戻って軽食をとり、一呼吸ついた後は、ひさえちゃんの個展が行われているポンピドゥー・センター近くのギャラリーへ。時間的にちょっと中途半端だったのと、街を見て歩きたいというのもあって、ちょっと遠いけど徒歩で向かうことにしたのですが、これが思ったより結構距離があって、日曜だったので夕方5時にギャラリーが閉まってしまうというのに、到着したのは閉館時間の10分前ぐらい(汗)。しかしこの日はひさえちゃんが一人で店番していて、閉める時間はほぼ自由ということで、気が済むまで居させていただきました。ポンピドゥー・センターの界隈は、東京でいえばどこだろう、青山〜表参道とか?私たちが滞在している場所とはガラリと打って変わって、観光客も多い都会の雰囲気。

それにしても日本の友達とヨーロッパで落ち合う機会なんてそうそうあるわけじゃないので、感慨深かった〜。相変わらず元気そうな顔が見れてうれしかったのはもちろん、一人で全部準備して手配して海外で個展を開催しているDIYアーティストのひさえちゃんの行動力にも感心させられました。肝心の作品は、墨と花を使ったモダンな和風フラワーアートです。生花を使っているので、時間の経過とともに作品自体の表情が変化するのと、挿し入れる花によってまたイメージがガラリと変化するのが面白いですね。




ひさえちゃんのHPはこちら
この後は3人で、最近パリを訪れたスペイン人の友達に薦められた、カルチエ・ラタンにある昔ながらの素朴なクレープ屋さん、La Petite Bretonneでディナー。おかずクレープと甘味クレープの両方を平らげ(おいしかった〜)、ビールを飲みながら、いろんな話に花を咲かせました。

ところでパリは外食が高い!ユーロ高ということもあるかもだけど、ロンドンの比にならない高さで、おいしそうな外観のレストランにそそられてメニューを見てみたらビックリ仰天、なんていうことも珍しくありません。話は前後しますが、初日の夜、宿泊先近くの小さなレストラン通りで食事するところを探した際も、どのお店もおいしそうだけどとてもお高くて(しかも高級店というわけでもなさそうのに)なかなか決められず、長時間界隈をウロウロ。フランスの食事というと、やっぱり肉料理がメインというイメージで、私も実はちょっとお肉が食べたいなあと思っていたんだけど、値段も折り合わないので、結局、好き嫌いが多くペスカタリアンなベンが選んだ、今どきのオーガニック・ベジ料理店、La Petite Fabriqueへ。しかしこれが大当たりで、ベジな気分じゃなかった私も大満足でした。
前菜にオーダーしたスープ。もう数ヵ月前の話なので何のスープだったかすっかり忘れたけど、
とにかくとてもおいしかった! 自家製らしきパンもすっごくおいしくて、
バスケットお代わりしちゃったほどでした
頼もうと思っていたパスタのメニューが品切れだったので、スタッフにおすすめされた
こちらのヌードルをオーダーしたところ、今まで味わったことのないような
アジアンな味付けですっごーくおいしかったのでした
この夜はこの後、宿のすぐ近くのベルギービールを豊富に扱うパブLe Bouillon Belgeで一杯引っかけて帰りました。このお店がまたクオリティ重視の生粋の飲み屋という感じでとても気に入りました。


そうそうそれから、昔はパリと言えば、人々は英語を喋らず、店員もみな高飛車で、フランス語でしか対応してくれない、なんて話をよく聞いたものだけど、今回の滞在ではみんなとても親切で、見るからにフランス語ができそうにない私(たち)に対して「フランス語で大丈夫ですか?」と英語で聞いてくれたり、始めから英語で対応してくれたり、ある時は「私、英語がほとんどできないの、ごめんなさいね」なんて言ってくれる人までいて、感動しました。たまたまいい人たちに当たったのかどうかはわからないけど、概してみんなとてもフレンドリーだった印象です。

さて翌日の月曜は、朝イチでこれまた宿泊先の近くにあるペール・ラシェーズ墓地(Pere Lachaise Cemetary)へ。ここはジム・モリソンやイヴ・モンタン、エディット・ピアフ、ショパン、バルザック、マリア・カラス、モディリアーニ、プルースト、オスカー・ワイルドなどなど数え上げれば切りがないほどの有名人が眠っているパリ最大の墓地です。実はベンが敬愛しているフランスのホラー映画監督、ジャン・ローランもここで眠っているということで、この墓地を訪れることは、ベンのパリでやることリストの最上位に入っていたのでした。敷地がかなり広くて入口も数カ所あり、しかも地図が大ざっぱなので、これだけの数のお墓の中からお目当てのお墓を探し当てるのはなかなか一苦労ですが、そこはやはりみんなどうにか時間をかけてでも探し当てており、私たちもさんざん歩き回りながらも、やっと探していたジャン・ローランさんのお墓を発見。ベンは用意してきたシルバーのバラのブローチ(同監督作品「The Iron Rose」にちなんで)をお墓に供えたのでした。

こちらはドアーズのジム・モリソンのお墓
ジム・モリソンのお墓はもはや観光スポットのようで、墓地の中でも
異彩を放っています。鉄柵にはファンが括り付けていったと思われる
ミサンガがいっぱい。すぐ前に立っている木には、これまたファンが
残していったと思われるチューインガムがいっぱいで、
周囲にはガムの匂いが漂ってます(ちょっと気持ち悪い)
エディット・ピアフのお墓


このように立派なお墓もいっぱい。おそらく高貴なお家柄なんだろうけど、
家族のメンバーがみんなここに眠っていると思うと、
あの世でも家族みんなで一つ屋根の下で暮らしているようにも思えて、
なんだか良いなあ、、、と思ってしまいました
さて、セメタリーの後は、下調べして気になっていたレコード屋巡りへ。まずはセメタリーから西方向(中心地の方向)にてくてく30分ほど歩き、メトロのCharonne駅に近いMusic Fear Satanという店へ。オーナーと常連客が月曜の昼間からカウンター周りでグダグダ楽しそうに喋っている、いい感じのお店。セレクションはパンクやインディ系のほか、ドゥーム、ドローン系がいっぱい。インディペンデントなローカルバンドのレコードもいろいろあって興味深かったです。

ところで朝から歩きっぱなしでお腹ぺこぺこ、でもマトモなランチは高くて食べられそうにないのでどっか手軽なカフェでもないんだろうか……と思っていた矢先に、このレコード屋と同じ通りに、まさにこういうの待ってましたって感じの手軽なカフェ、Bears & Raccoonsを発見して、思わず駆け込んだ私たち。サンドイッチとコーヒーをオーダーしたら、パンとオレンジ色のチーズがとーってもおいしくてほっこり♥でした。

さて次に向かったのは、バスティーユ駅の近くにあるBorn Bad Record Shop。パンク、ガレージ系メインのかなりツボを押さえたセレクションで、1時間以上店内をウロウロして隅から隅までチェック。Sick Thoughtsのレコードがいっぱいあったのもなんかよかった笑。



さんざん見回った後、レコード数枚を買って、レジ横の新入荷7インチの中にあったNotsのレコードを見ていたら、スタッフが「Nots今日この近くのヴェニューでライブするよ」と教えてくれて、にゃに! パリにいる間に何かライブ観れたらいいなあと思っていたけどネットではいまいち面白そうなライブが見つけられなかったので、半分諦めていたんだけど、やっぱ現地のイベントは現地で探すのが一番ですね。実はNots、数日前にロンドンで観たところだったんだけど、すごくかっこよかったので、また観れるなんて(しかも旅先で!)うれしい限り!

そんなわけでこのお店に予定外に長居してしまったので、レコード屋巡りは2軒で終了……。下調べした時に見つけた、マドンナ御殿ともいうべき、マドンナのものを何でも揃えているレコード屋、その名もLucky Recordsはちょっと覗いてみたかったけど(笑)、残念ながら時間なし。しかし宿のすぐ近くにめっちゃいい感じの(というか好みの)、これまたその名もNostalgiaという中古レコード屋があり、翌日宿をチェックアウトした後に立ち寄って、帰るギリギリまで中古レコード漁りしたのでした。

さて、この日はこの後、ひさえちゃんと待ち合わせて夕飯、いよいよオペラ座の近くにある噂の日本食街、サンタンヌ通り(Rue Sainte-Anne)へ。日本食材もいろいろ売っているコリアン食材店で待ち合わせして、そのすぐ向かいにある、いわゆる「日本の中華料理」が食べられる店、来々軒へ。しかしこの日本食通り、本当にすばらしく充実していて、もうパリのリトル東京もといビッグ東京、もしくはジャパンタウンって呼びたくなります。ラーメン屋やお好み焼き屋はもちろん、居酒屋やら日本のパン屋さんやら、かなりハズレのなさそうな、おいしそうな日本食店が通りにずらーーーーーっと軒を並べていて、どこに入るか迷ってしまうこと請け合い。パリに長く住んでいる人たちはまた違う見方をするのかもしれないけど、ロンドンから来た私にとってはまさに天国のような通りでした。ちなみにパリは日本人経営ではなさそうな寿司屋や焼鳥屋は本当にたくさんあって、3歩歩けば……といっても過言ではないぐらい(やはり味は海外仕様のようですが)。それだけ日本食がすっかり根付いている証拠なのかもしれません。それに比べたらロンドンなんて日本食、全然浸透してないなあと思います。

肝心の来々軒では焼きそばを注文、これがまたもんのすごーくおいしかった。これよこれ、そうそう、日本の中華料理〜!というね。

そういえばパリって、ビールをこういう、間口の大きい
グラスで出すんだよね。慣れるとこれもオツな感じ♥
時間があったら何軒かハシゴしたり、日本のパンを買ったりしたかったけど、急遽Notsのライブに行くことにした私たちは、来来軒でパパッとご飯を食べてまたバスティーユ方面にとんぼ返り。ひさえちゃん、慌ただしくなっちゃってごめん。でもパリで会えて本当によかった!今度はぜひロンドンで会おうね!

さてバスティーユ駅に戻り、Notsのライブを観に、La Mecaniqueへ。地上階がパブ、ヴェニューは地下にあり、縦に長くて天井が丸い高架下のスペースのような、洞穴のような、小ぶりの空間。Mary Bellという3ピースのガールバンドが前座で、ガレージパンク&ポップなBikini Killみたいな感じでなかなかよかったです。



そしてNots、またまたサイコーでした。ドラマーは相変わらずスゴイし。この日がヨーロッパツアーの最終日だったようで、「最後だぜー!」みたいな感じでエネルギー出し切ってました。Notsは少し前にイギリスのHeavenlyとも契約したし、これからもちょくちょくヨーロッパ来るんじゃないですかねー。


そして翌日、あっという間にロンドンへ戻る日となりました。午前中、散歩も兼ねて、宿から徒歩20分ぐらいのBle Sacreというベーカリーへ。実はここ、ネットで「パリで一番のクロワッサン」という評判を見つけて、初日にも出向いたのですが、夕方だったためにすでにクロワッサンが売り切れていたのです。そこで最終日の朝に再チャレンジ。やっと噂のクロワッサンにありつけました。うん、めっちゃうまかった!! 私たちが着いた時はまだそんなに混んでいなかったけど、外の席でクロワッサンとコーヒーを頬張っているうちにみるみる客が押し寄せて、すごい行列に。ギリギリセーフで間に合ってよかった。

狭い店内でちゃちゃっと撮影したのでボケボケですみません
これで今回のやることリストはほぼ全部クリア、イェイ。洪水のためにルーブル美術館は閉館していたし、主要観光名所にはほとんどどこにも足を運ばなかたけど、興味深いスポットをいろいろ見れたし、ひさえちゃんにも会えたしで、とても楽しい数日間でした。意外と近いし、またそのうち行きたいな〜。

というわけで最後にまたまた、訪れたお店のリンクをわかる範囲でリストアップしておきます。

La Petite Bretonne(クレープ)
La Petite Fabrique(オーガニック・ベジタリアン)
Le Bouillon Belge(ベルギービール、パブ)
Bears & Raccoons(カフェ、グルテンフリー)
来々軒(日本の中華料理)
Ble Sacre(ベーカリー、カフェ)
Marche aux puces - Porte de Vanves(蚤の市)
MusicFearSatin(レコード)
Born Bad Record Shop(レコード)
La Mecanique(バー&ライブハウス)

■today's disc:Main dans la main/Elli&Jacno
おパリ気分を高めよう!と、パリを訪れる前、ベンが持っているフレンチポップスの曲をいろいろ聞き漁ったわけですが、なかでもダントツで気に入ったのがこのエレクトロポップの最強コンビ、Elli&Jacno。以来、ハマって連日のように聞いてます。彼らを知ってから、私たちのプロジェクトSkull Tennisの方向性が決まりました(笑)。

2016年9月5日月曜日

コーンウォールへの旅

残暑お見舞い申し上げます。またまたかなーりご無沙汰してしまいました。。。。。
ねこネタを除くと5月以来……そうこうしているうちにUK国民投票でまさかのEU脱退が決まってあまりの衝撃に初めてデモ行進に参加したり(今後ほんとにどうなるのだろうか)、Brexitのおかげで£は急激に値下がりして£1=130円前後になっちゃって到底日本に帰れんばいー!と嘆き、この機会に日本から友達誰か遊びに来ないかしらーと思っているんだけど誰も来ねーし、とやさぐれたりしていました。日照時間はぐんぐん延びて、夜10時近くまで明るいなーと思っていたら、今はもうだんだん日が短くなってきて、夜7時半すぎには電気つけたくなってくるぐらいの感じです。ねこたちもぐんぐん成長して、もうかなりデカイ!(特にタムタム)人間でいったら今、18〜19歳ぐらいかと思うので、まもなくオトナですな〜。やることなすことは変わらずベビーのようですけども。

ラミー強し!の巻


仲良しきょうだいの巻

さて、この春から夏にかけては、あっちこっち行ったりでかなり忙しくしておりました。今さらの話ばっかりですが、せっかくなので備忘録として、これから何回かにわたり簡単に旅行記を書こうと思います。

第1回は、4月下旬(ってもう5ヵ月前の話ですけど)の週末に結婚2周年記念旅行で訪れたコーンウォール3泊4日の旅です。トットネスに住んでた時にも行ったことがあるFalmouthに滞在したのですが、やーFalmouthなかなか楽しい。前に行った時は一人で日帰りだったし、天気も悪かったので、十分満喫できなかったけど(それでも中古レコード屋に長時間ハマったり、本場のパスティ食べたりもしたし、全体的に好印象だった記憶がある)、今回は、天気はまたもや今ひとつだったものの、ひと通り隈なく見て歩けたし、いい感じのカフェやレストラン、パブも多く、気になるビンテージショップ、レコード屋、チャリティショップなども点在していて街歩きが楽しい。そして何と言っても港町独特のマリーンな雰囲気が漂っていて開放的なのがよいんですなー。



主に訪れた観光スポットは……

Pendennis Castle
旅先に城や城跡があるとなんとなく行かずにいられない我々。ということで宿泊先のB&Bからてくてく歩くこと30〜40分ぐらい? コーストラインに沿っていくので眺めも抜群。かなり敷地が広くて立派な、ヘンリー8世のお城でした。
お城の敷地からは離れた、海岸沿いに立つ要塞跡
ヘンリー8世の城塞。しかし霧雨が降ってて寒かったー
トンネルを抜けると……未知との遭遇!? みたいな
城跡で物思いに耽る人
しかも城塞の内部がこれまたすごかった。上階のフロアに足を踏み入れた途端に、どどーんと大きな音がしてもくもくとスモークが! 大砲を打つ場面が人形で再現されてるんだけど、劇場仕立ててで彼らの会話が音声として流れてきて、とにかく臨場感がすごい。イギリスにしては珍しく(?)めっちゃ凝っててビビりました笑。


St. Micheal's Mount
フランスの世界遺産、モン・サン=ミシェルは有名だけど、ここはあまり知られていないんでは?(私も知らなかった!)手っ取り早く言うとモン・サン=ミシェルのイギリス版(英語読みだと確かにセント・マイケルズ・マウント!)です。Falmouthから電車でPenzanceまで行き、そこからさらに海辺をずーーーっと、この小島とつながっているMarazionというヴィレッジまで1時間ぐらいかな?歩きました。Penzanceの駅から遥か小島まで見渡せるんだけど、パッと見るとすごーく遠くに見える。普段は歩くの苦にならないのですが、なぜか私この日はとても疲れていて、えーーーこの距離歩くの?と思ったけれど、いい天気で歩き出したら陽光できらきらしてるビーチとか、散歩中の犬とか、いろいろとプリティな景観が目に飛び込んできて気持ちも上がり、だんだん近づいてくるセント・マイケルズ・マウントに胸を躍らせつつ、どうにか辿り着きました。

遥か彼方に見える小島まで、歩くどー


少女と子犬がビーチで戯れている、かわいさ満点の光景♥
ここだけ切りとると別の惑星のよう
きらっきらと輝いてます。雲も静止してて空に貼り付いてるかのよう
わんこたちも大はしゃぎ
セント・マイケルズ・マウント、ちょっとずつ近づいてます
あともう少し!
やっと真向かいまで来ました。この歩道を進めば到着。午後、満ち潮になると
この歩道は海の中へと消えてしまいます
一瞬、道の真ん中に突然、浮き?と思ったけど、
そうだよね、満ち潮になったらここ、海の中だもんね
あいにく週末だったので、島のエントランス部分にしか足を踏み入れることが
できませんでした。週末は、この島の居住者が静かにゆっくり
過ごせるように、観光客の島内部への立ち入りが禁止されているのです
さて、コーンウォールといえば、食べ物もおいしいイメージかと思いますが、もちろんイメージだけじゃなくて実際においしい! というわけで旅行中、いろいろおいしいものいただきました。

クリームティーは絶対に欠かせませんね。ジョージアン・スタイルを
モダンにアレンジした内装でとってもくつろげるティールーム&ワインバー、
Dolly'sにて。昼間だけじゃなくて夜も行きたかった〜
私もベンもフィッシュ&チップス大好き。港町に来て食べずには帰れません。
というわけで、盛況だったチッピーショップ、Harbour Lights Restaurantにて
そしてこのヴィーガン・レストラン、Wildebeest Cafeで食べた
ヴィーガン・タコス・プレート、最高においしかった!
今まで食べたヴィーガンフードで一番おいしかったかも
ベンが食べたヴィーガン・ヌードルもとてもおいしかった様子。
ちょっと味見させてもらったら、ヴィーガンとは思えない深みのあるスープでした

そういえば初日にロンドンからFalmouthへ向かう電車に乗り込んだ際、座席に着いてすぐ「お腹すいたなあ」とボヤいていたら、前の席に座っていた女の子が「よかったらこれ食べる?さっきサンプル品を駅でもらったんだけど、2個あるんだよね」と、親切にもシリアルバーを分けてくれたんだけど(笑)、翌日Falmouthでこのヴィーガンカフェを見つけて興味をそそられた私たちが、最終日のディナーのために予約を入れようと店内に足を踏み入れると、そこで対応してくれたスタッフがなんとこの電車の中でシリアルバーをくれた女の子だったという楽しい偶然がありました。

ほかにも、写真撮らなかったけど、初日の夜に行ったイタリアンレストランMangiaも、とーってもおいしかった! 隠れ家的で種類豊富なカクテル&ラムバーThe Brigもよかったし、今回はほんとに食に恵まれました。あ、最後の日にコーニッシュ・パスティも忘れずにテイクアウトで食べたよ!

おっとそれから、Monoというナイトスポットで週末の夜にレギュラーイベントらしいSoulナイトがあったので、ちょっくら踊りに繰り出してみました。ノーザンソウルの名曲がいっぱいかかっていて、とてもハッピーな雰囲気。老若男女問わずみんな楽しそうに踊っててすごくよかった。


このMonoというヴェニューではちょうどその週にジャパンウィークを開催していて、J-popナイトをはじめ、日本映画上映会とかゲームイベントとかもやってた模様。期間中は本格的なラーメンなんかも食べられたみたい。おそらくすぐ近くにあったKachoという和食店が協力してたんだと思うんだけど、このお店もとても気になったー。内装やメニューからしておそらく日本人経営、少なくとも日本人が関わっているお店だろうと思い(あ、こちらの和食店はよく日本人以外の経営だったりするので)ちょっと食べてみたかったけど、行く機会が持てませんでした。そして今検索したらどうやら最近、閉店してしまった様子。残念……。


いつか誰かの参考になるように、Falmouthで訪れた飲食スポットのリンクを以下にリストアップしときます。

Mangia (イタリアン)
Dolly's( ティールーム&ワインバー)
Harbour Lights Restaurant(フィッシュ&チップス)
Wildbeest cafe(ヴィーガンカフェ)
Hand Bar(ビールの種類がめっちゃ豊富なバー)
Gylly Beach Cafe (ビーチサイドのカフェ&レストラン)
Espressini (アルティザン・コーヒー)
The Brig(ラムバー&カクテルバー)
Mono(ヴェニュー、レストラン&バー)
Jam (レコード&コーヒー)
The Grapes(パブ)

■today's disc:1999/Prince
Falmouth滞在中、上記のパブThe Grapesで夕方ビールを一杯飲んで、店を出ようとしたら、店内にある大型テレビのスクリーンにプリンス逝去の速報が流れてビックリ仰天、ほんとに気が動転しました。まさかのプリンス。あまりにも衝撃的でとても悲しかった(涙)。翌日訪れたヴィンテージショップでプリンスのこのアルバムが流れていて、スタッフに感謝。聞けばその夜は近所のヴェニューでプリンスのトリビュートナイトがさっそく開催されていたようで、知っていたら行きたかった! ところでこのアルバム、個人的にもとても好き。パープルレインよりも好きかもぐらいの感じ。