クリスマスイブの朝、ジョン(義父)に招かれて、車で20分ぐらいのところにある、その名もPleasant Valleyという地に位置するジョンの家へ。ジョンのパートナーのモーリーンが、手づくりのソーセージロールとミンスパイを振る舞ってくれました(この「ソーセージロールとミンスパイでもてなす」というのも、古くからのクリスマスの風習の一つらしい)。ベンが「他に誰が来るの?」と聞くと「さぁねぇ。適当に声をかけたけど、みんな来るのかどうか。わはは」とお気楽な回答。
と話していた矢先に、とある一家がやって来た。ジョンの長年の友人である牧場主の夫妻で、地元でアイスクリーム・ブランドを立ち上げ、今や冷凍食品から調味料まで手広く手がけるUpton Farmを経営しているディック&マギーと、その次男坊のハリー。この一家がまためっちゃ気さくでいい人たちなんだよね。みんな話し上手でありながら聞き上手でもあり、全然分け隔てなくて、懐の深さを感じるような。リラックスしてるんだけど、勢いがあるような。話していて楽しいのと同時に、安心するような。
「わーーー! なになに!? ひっさしぶりーーー!なんだよ来てたのーー?」と、ハリーがベンとポールに声をかけた。子どもの頃よく一緒に遊んだ幼なじみで、10年ぶりの再会だったらしい。ハリーは両親の仕事を手伝っているうちに、何やらニュータイプのアイスクリーム商品!? を開発したらしく、今はイベントなどで独自に出張販売をしてるんだとか。仕事でかどうかわからないけど海外にもけっこう足を運んでいるみたいだったし、フットワークも軽そう。
みんなでテーブルを囲んでソーセージロールやミンスパイをつまみながら、それぞれに昔話や近況報告をし合う。私の向かいでは何やらジョンが昔の武勇伝(だか笑い話)を語っている様子で、それをハリーがにこにこと相づちを打ちながら聞いている。ひと通り聞き終わった後、隣に座っていた私にぼそっと「ジョンのこの車の話、聞いたことある?」と一言。私が「ううん、ないと思う」と言うと「そっか、面白いから今度ちゃんと聞いてみて。僕はもう何度も聞いてるんだけど、何度聞いても面白いんだよね。毎回微妙にちょっと違うんだよ。登場人物が増えてたりとか、新しい場面が加わったりとか(笑)。でもそれがまた面白くていいんだよねえ」
あれ? 前にテレビで伊集院光が爆笑問題(*1)の太田の話について、全く同じことを言ってたなあ。あはは、視点が同じ(ジョンの話はもはや落語の域なのか!? )。そしてなんかこう、愛にあふれてる。ツッコミの愛だわ。そう思っただけでもう、私はすっかりハリーが好きになってしまいました(笑)。
そんなこんなで2時間ほどでおいとま。ジョンとモーリーンは夜、モーリーン側のファミリーと自宅でディナーらしく、モーリーンがせっせと料理している。ファミリーメンバーが多いと(または人生の中で出会いや別れの回数が多いと)、連日のように誰かに会ったり誰かを訪ねたりしなくちゃならなくて、クリスマスは大忙しです。
ジョンとモーリーンがしばしシッター中、イタリアに里帰りしているモーリーンの 娘夫婦の犬、ラフティ。お年寄りだけど、猟犬だけに強くて賢いのだった |
(*1) 爆笑問題のことを思い出してふとネットで検索しているうちに、田中さんのウィキページをなにか夢中で読んでしまった。興味のある方はこちらでどうぞ(笑)。
today's disc: Groove It Out/LoneLady
昨年秋ぐらいからBBC radio6でもかかりまくっている、これまたどこか懐かしい感じのダンスチューン。キッチンで洗い物してる時によく流れてきます。
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